バッテリータブ用ミニスポット溶接機の改良
家電などセットボックス内蔵の充電電池パックは、ほとんどの場合ニッケル板(タブ)をスポット溶接で接続し、電池に熱を入れずに確実に接続するよう加工されている。
最近古い電子機器を修理する機会が増えたので、スポット溶接機が欲しくなりネットで探すと気になったのがこれ
アマで¥3000程度と格安の「ミニスポット溶接機」。
色んな出品者から同じ物が出品されているが、評価はどれも散々で、とにかく壊れ易いらしい。
まあダメ元で試してみるかとポチり、合わせてニッケル板も薄めの0.1mmをポチッた。
商品届くと予備のFETが2個付いており、なんと親切?というか自信が無いのか?
で、試しに使ってみると
結論は「速攻で壊れます」。。評価通りです。
電源は家にある12VのマリンバッテリーM24M(80A)、まず溶接機の出力を低めの10から始め、3回目あたりで遅延時時間設定値80超えたところでバチッと音がして出力されっぱなしの状態(一般的なFETの故障モード)になった。
制御基板にはFETが5個実装されているが、見た目の異常は無いがどれかが壊れた模様。
FET全て外して特性確認すると、1個がショート状態で壊れており、とりあえず予備と交換して再実装。
これで直ったので再度試したが溶接できるまで出力上げる途中の設定値80あたりで今度はバチッと大きな音がしてまた出力しっぱなしになる。
これ評判通りアカンやつやね。
今度はFETのひとつが破裂し、他のどれかがショートしてるっぽい。
もうFETの能力が信用出来ないので、今度は修理せずに改造する方向で考える。まずFET全てを外して確認。
案の定1個がショート状態で計2個壊れている。
予備は1個あるけど信用しない。
FETをもっと高耐圧なものに変えるのが理想だけど、そんな物家に無いし、、
と、ここで思いついたのが大電流に耐えるリレーの導入。
VT250スパーダのセルスタート用リレーが予備2つある、こいつなら100Aくらいは流せるだろう。
と定格調べずに早速導入のため改造。
まず全てFET1個でリレーを駆動し、バッテリーからリレー経由で直接出力に繋げるように改造。
コントロール基板を付けて試してみると、一応リレーが動作して出力されるようになった。
ただし溶接しようと出力上げると減圧によるものかリレーがジーッとON/OFF繰り返すような音がして出力が落ちてしまう。
どうやら電源入力の配線が細くて電力不足らしい。
で、入力側の配線を太いものに交換して再度実験。
すると今度は設定70あたりで適切に溶接出来るようになった。
何度か試して安定動作するので成功です。
で、きちんと組み立てて完了。
ひょっとしたら初めから入力配線太くしておけば電流を流す時間短くてFET壊れなかったのかもしれないが、まあ余裕無かったのは確かだろうし、使えるようになったのでこれで良しとします。