RGV250Γ VJ21A レストア11 キャブ初見と補修

とりあえず走るようになったが、まだ気がかりな点がいくつかある。

まずキャブレター。

試走では寒いこの時期で若干だが全域で燃料濃いめな感じ、8000回転付近にモモンガいるし、あと外観キャブレター下のエンジン上面全体に燃料が漏れて乾いてを繰り返したような茶色い汚れ跡がある。

また、右バンクだけキャブのフロートチャンバーカバーネジが全て長く、明らかに純正では無い。この車体は至る所でネジの締め過ぎや仮締め状態があったので、キャブレター内のジェット類も適切に組まれているか疑問、主たるセッティングはオリジナル状態かも不明、というわけで確認する。

まず見た目綺麗目な左バンクから、スロットルバルブカバーを外し、フラットバルブを抜く。ニードルは刻印6FL65-54、クリップは3段目/5段中で中央。サービスガイドでは純正は4段なので1段薄めにセッティングされている。キズなどの異常なし。

アイドル調整ワイヤーを外しインシュレーターバンドを緩めキャブレターを持ち上げる。チョークカバーの樹脂ボルトを緩めようとすると、指で軽く回る。あれだ仮締めのままだ、まあここはスプリングで押されてるから簡単には外れないだろうけど、、見といて良かった。

フロートチャンバー室の燃料を抜くためドレンパイプにホースを繋いで空き缶へ、ドレンボルトを緩、、緩めれん、なめてる。いくつかのマイナスドライバーで試し、何とかフィットしたもので緩み、燃料排出。

燃料ホースを外してキャブ単独にする。フロートチャンバーのネジ4本中1本がなめかけだったが特に問題なし。ゆっくり開けると

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少しゴミ入ってるが特に問題なし、ジェット類は程よい締め付け状態だったので一安心、ジェット類は

メインジェット200、パイロット25、スターター50、パワー100で全て純正指定状態。

油面7.5位かな、これも規定内。中は触った形跡なさそう。エアスクリュー戻し1.75なので気持ちし下濃いめ、2.0に戻しておく、フロートを外しフロートバルブ確認、特に摩耗も劣化も感じられず良好。フィルター清掃するためニードルからパーツクリーナーを吹き付ける。

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出てきたゴミもまあそんなもんだろう。

チャンバーガスケットもまだ弾力があったので洗浄だけ行い組み立てた。

次は左バンク側、ドレンから燃料抜くが案の定ねじ舐めかけ、緩めると、ほとんどガソリン出てこない。??

こちらのキャブもチョークは仮締めだった。

キャブ外してみると明らかに全体茶色、こっちは古い感じ、いや左キャブが新しい物に変えられていたのかも、フロートチャンバーのネジが全てステンで長い、あと別に問題はないが細かな廃油ホースのプレートが無く、パワージェットホースのクリップも付いていない。

気になったのはパワージェットホースの下側、燃料漏れた跡がある。

フロートチャンバーを外してみると

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パワージェットホースの付け根が無く、液体パッキンっぽい何かガム質の流体で固めていた跡が、ホース側には細い真鍮パイプが付いている。

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このパイプは寸法がホースに合っておらず指で摘むと外れた。うーむ残念、これ折れたので真鍮パイプで補修したんだろうけど、ここからじわじわと漏れてたんだろうな、だからドレン緩めても燃料ちょっとしか出てこなかったのか。

とりあえずジェット類確認、全て規定で問題なし。フロートバルブは若干ヘタリあり多分油面に影響出ているはずで交換した方が良いが亀裂無いのでとりあえずまだ使える。今油面調整してもバルブ変えたらまたが曲げ戻す必要があるので部品入手するまでこのままにする。

フロートチャンバーガスケットは弾力無くペッタンコでダメ、このガスケットは車体より前に入手していたので交換した。

一通り清掃し、パワージェット部のカバーも注文するか、、パーツリスト見るが部品指定が無い、キャブアッセンなら確実に諭吉が飛ぶ、オク見たがカバーだけとか無い。いつ出るかもわからない。仕方ないので補修することにする。

ホースに丁度良いサイズのアルミパイプがあったので加工して面整えて

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キャブ側もギリギリ差し込める状態に加工して

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こいつで接着。燃料タンク補修にも使える優れものらしい。

 

 

キャブ組み立ててグイッとホース接続、結構しかりしてる。

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次にバラすのはフロートバルブかチャンバーカバー入手した時かな、それまでは漏れ滲みないかちょくちょく確認する事にする。

キャブ以外に燃料ホース周りはクリップが付いて無かったりホースの端に亀裂が入っているなど危なめだったので汎用部品でリフレッシュしておいた。