RGV250Γ VJ21A レストア16 キャブ見直し、ジェット作成
ブレーキ関連部品が届くまでに、ちょっと気になる右バンクの燃調について調べてみた。
現状右バンクだけ燃調が濃いと判断している。
出だしの片シリンダー不燃音や8000回転あたりの微妙な谷、右だけプラグも黒いしサイレンサーの排気オイル汚れも多い。低回転でアクセル全開しても失火せず高回転でも失火は無いため点火系には問題無さそう。先日キャブ確認した際に右だけフロートバルブの段付きがあり、パワージェット部のホース付け根の不具合もあったので補修している。別途フロートバルブ交換してから一通り再調整しようと考えていたが、フロート高さでそれほど影響出るか疑問もある。
あとサービスガイドを見て気になったのがパワージェットホース内のジェット?ってやつ、ホースの下から15mmの位置にジェットが入っているらしいが、そんなの付いてたっけ?
左キャブはホース外していないので見ていないし、右キャブはホース外れた際に真鍮パイプが付いていたが、これは接続部補修のために追加されたパイプに間違いない、その先にジェット入っていたのか?無かったような気がする。
この子はJ型なので、本来なら左右共に#1.0のジェットが入ってるらしい、このパイプの行き先はフラットバルブの入り側上面なので、もし無いとアクセルガバッと開けた際の燃料が増加する気がする。でも出だしなどアクセル開けないなら影響無いようにも思う。
うーむ、もう一度見てみよう。ということで右キャブを外してホースを外し、中を見たら
案の定、何も入っていない。
これが原因で燃調濃かった可能性大、じゃ左は?とキャブを外して確認すると
何か入ってる、でもこれホース上下逆かと。。
サービスガイド見る限りメーカーの意図は油面上面にジェットが配置される位置、なので下側に付くのが正解。よって意図しない状態になっている。まあ大した差はないと思うが、、
とりあえずホース外してジェット現物確認したいが簡単には外れない。このホースはまだ弾力あるもののエッジに亀裂入っているので交換する事に、とりあえず同等のホースを80mmにカットしたが、内径3mmの透過燃料ホースも手元にあり、これなら油面も見れるのでこちらにジェットを移植する方向で進める。
現在のホースをカットしてジェットを外す。
これがホース内のジェット。上部外周にテーパーがかかっており、砲弾っぽくホースに入れやすい形になっている。外径4mm穴は2段で上は丁度1mmのドリルが1.5mm程通り、下は2.5mmの太穴になっていた。これ#1.0のジェットに間違いないだろう。
このジェットがもう一つ欲しいのだが、これってJ型限定、でいつも利用している海外パーツリストサイトには記載がない。まあリストあってもディスコンかな。仕方ないので作成する。材料は真鍮で4mm、適当に家の中を探すと
良いものがあった、L字フック。
ジャストサイズ!
早速カットして一般的な家にある旋盤で加工して現物合わせする
出来上がり、多少の誤差あれど付いてないよりマシだろう。
後は1mmの細穴が上になるようにホースの規定位置に埋め込む
今回まだフロートバルブは入手していないが、右キャブの油面が気になっていたので測定すると右6.4mm、左は8.0mmだった。8±1mmが規定なので右はやはり油面高い、ひとまずプレート調整して8.0ジャストにする。
後はクリーニングして組見立てて完了。
車体に積んで早速10kほど試走する。
低回転でのもたつきは若干改善され、アクセル開けずに一定速度で走行した際の不等燃焼もバランス良くなった。8000回転付近野の谷も改善されたのだが、逆にパワーバンドに入ってからのトルクが少し落ちてる感じ、音も乾いている気がする。今はニードルクリップ1段薄めでプラグは熱価下げた状態になっている、これも戻してみるか。
帰宅後、サイレンサー周囲のオイル汚れは左右均一になっている。というよりほとんど汚れていない。エンジン冷えきってから右バンクのプラグ確認してみると
ちょい薄めかな?新品プラグで10k程度しか走っていないので、いまいち判断に困る。8番プラグではヤバそうな気もする。もう深夜だし左バンクはタンク外す必要があるので見ていないが、多分左バンクもラビリンスシール越しに右から入るガスが薄くなっているだろうから前回よりは薄めになっていると思う。明日確認して薄いようならニードルクリップ位置とプラグはオリジナルの位置に戻そう。